Friday, January 15, 2010

Memories of childhood.

突然、ずいぶん昔の記憶が蘇ったの。
これはいったいどうしたことかしら。

10歳かそこらだったと思うわ。
内緒でサーカスへ連れ出されたことがあったの。

PとMが「ドライブに行こう」というのでいそいそと支度をして
後部座席にのりこんだ。走り出す我が家のアジーザ。でも、

...ん?
...なんかあやしい。

いつもと違う道だし、完全に目的のある走行だ。
当然ながら「どこ行くの?」。 すると「どこだと思う?」。

やっぱり。やっぱりだ。
どこかに行くんだ。

遊園地?動物園?おばあちゃん家?なんて聞いてみたのかしら。
よく覚えてないわ。
そして再び、「どこ行くの?」。すると、


「サーカス。」


「........。」


なに? さあかす? ...って聞こえたけど。
さあかすってサーカス?


「え、サーカス?」

「そう、サーカスだよ!」


まぁ子供だったらここで間違いなく大騒ぎよね。
狂喜乱舞するはずだわ。

だけどそのころのisobellaって、まだAもいなくてひとりっこ。
学校ではうるさいけど、家ではわりと静かにしている少女だったの。
PもMも、家では静かにしているのを好んでいる様子だったし。

それにたしか、ささいなことで怒られたあとだったような気もするわ。

だから正直いって、あまりにも唐突なサーカス行きの事実が、
冗談なのか本当なのかすぐには判断がつかなかったの。

えサーカス? 今から? なんで? どこで? またPのわかりづらい冗談?

isobella、後部座席でひとり静か、パニックに陥ったわ。
でもきっとPとMにはisobellaのそんな様子が、サーカスにはあんまり
興味がないようにうつったのかもしれないわね。

「行きたくない?」

「....(本当に?サーカス?).....。」

「行きたくなかったら違うところに行こうか?」

「............ううん。」

ここでようやく口をきいた。


でもきっと、isobellaがすごく喜んでくれると思っていたPとMを、
がっかりさせてしまったにちがいないわ。


PとMがこれを見ていてくれることを祈って...


あのときはとってもびっくりしたし、怒られたあとだったし、
たぶん信じられないほどの反応の薄さだったと思うけど、
本当はとっても嬉しかったわ。

サーカスの記憶は...実際まったく戻ってこないけれど、
この道中の車内で、PとMが思ったこと、isobellaが思ったこと、
それがサーカスより大切な記憶です。

なんちゃって...やだもう。


P、M、どうもありがとう。





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